政府が財政難を打解するため、各関係省庁や旧国鉄など特殊法人の資産をなるべく高他で処分できるように競争入札の形で売却していったことも、地価高騰を社会に印象づける結果となった。例えば、当初異常な高値がついたと思われた東京・紀尾井町の司法研修所跡地も、その後1年足らずで、落札価格をはるかに上回るような高騰を示した。このようなことが、土地投資はもうかるものだということを社会的に印象づける結果となり、土地投機をあおりたてることになったことも無視できない。そのほか、わが国では土地の保有税が低いこともあって、企業が黒字減らしと節税を兼ねて土地を保有する商習慣が昔からあったが、今回の場合もまさに円高による金余り、財テクの一環として積極的に土地投機へ向かったということもある。また、市街化区域の用地の多くは長期営農継続農地制度の適用を受けているため、逆に好きなときに農地を売却すると過去にさかのぼって宅地並みの税金を払わなくてはならない。これが農地の宅地への転用を妨げるという皮肉な結果を招き、それが住宅地供給の妨げになっている。
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