地価公示制度と共に国が「さいたま市見沼区○○の地価は平方メートルあたり15万円」などと、大本営発表のように公示しては、統制価格になってしまう。資本主義、経済原則から逸脱してしまい、米国からの批判は免れない。そこで、鑑定士を利用し、間接的に評価させることによって、市場で形成された価格と銘打って地価を形成、つまり作り上げたのだ。言い方を変えれば、経済成長のために地価操作を行ったと言える。しかし、その継続的な地価上昇による経済成長も、米国の双子の赤字により、狂わされてしまう。日本が主体的に行ってきた地価操作が、米国による外圧のため、操作不能状態になってしまったのだ。ここから、日本の悲劇が始まる。だが、このようにして出来上がった不動産鑑定士による鑑定評価システムが、現在、本当に客観的な評価であるかどうか、正しく機能しているのかどうか、われわれの生活を本当に豊かにするうえでどれだけ役立ったのか。これは、地価政策と別の問題である。これについては、後にくわしく、私自身の体験も交えて、検証していきたい。ともあれ、鑑定評価制度を取り入れたわが国の地価が、その後、どのような足取りを辿ったかについて、引き続き、見ていくことにしよう。
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